マノエル・ド・オリヴェイラ監督最新作『A Talking Picture』完成披露試写会&来日記者会見

昨日は、マノエル・ド・オリヴェイラの新作『A Talking Picture』を見てきました。最後まで見終わると、ああ、なるほど、こりゃ見事に作られてるなあとしみじみ思うのですが、最初は、いや、本当にこれだけの発想で映画を一本作る気なのか、この爺さんは、って感じで、何せお母さんと娘が世界各地の名跡を船で訪れて回るってそれだけなんですよ、やってることとしては。まあ、とりわけ西洋文明とイスラム文明とが互いに浸透し合った場所という要素はあるにしても、しかし、本当にこれだけの発想で映画を一本撮ってしまい、しかもそれが言葉を失うような傑作になってしまうというのですから、つくづく巨匠という生き物は厄介です(笑)。
 【中略】
上映会には、貴種と転生の方とか、ゾケサの方とか(先日に続いて、人間関係の微妙な方々を並べてみました)、亀井静香に似た偉い方とか、神保町交差点の映画館の支配人とか、たくさんのセレブな人々が詰めかけていて、みんな、お金持ってそうだなあ、と、私はそういうことばかり考えていました。