山形国際ドキュメンタリー映画祭2007 表彰式 インターナショナル・コンペティション部門講評

審査委員長の映画評論家・蓮見重彦氏は、約5時間の討論におよんだ選考結果について「今回のコンペ作のほとんどはビデオ作品。デジタルは多くの人を映画に近付けてくれたが、それによって作品に多様性があったかと言えばそうではない。テレビ的な作品が多く、映画独特の間などが喪失されつつある。そんな中、王兵監督は21世紀の可能性をかい間見せてくれた。それがわれわれの幸福だった」と語り、参加者の多くが「今年は低調」と嘆いていたコンペ作品に苦言を呈していた。