2013-01-01から1年間の記事一覧

『HOMESICK』

オーディトリウム渋谷 『HOMESICK』は悪くない。むしろ優れた作品だとさえいえる。 だが、廣原暁の真の素晴らしさは、自分にはもっと凄いことができるぞとかなり大ぴらにつぶやいているかにみえることだ。 実際、この男なら、二十一世紀初の「壮大な失敗作」…

アメリカを撃つ ―孤高の映画作家 ロバート・クレイマー

ユーロスペース ロバート・クレイマーについて ロバート・クレイマーもまた、アメリカ人でありながら、過去20年間のほとんどをヨーロッパで暮らした。その間、ドキュメンタリーとフィクションを交互に撮り、『エッジ』『アイス』など60年代後半に鋭い作品を…

大久保清朗博士論文公開審査

論文題目:「呪われた映画の詩学 『浮雲』とその時代」 審査委員:刈間文俊(主査)・内野儀・菅原克也・蓮實重彦・松浦寿輝 東京大学駒場キャンパス 18号館 コラボレーションルーム1

『三姉妹〜雲南の子』

シアター・イメージフォーラム 少女たちの乱れた呼吸や、咳こみや、粗末な靴の立てる足音が、 山肌を吹きぬける風、家畜や鳥の啼き声、大人たちの罵声と饗応しあう。 この豊かな音の炸裂ぶりを聞き逃してよいはずがない。

『ポッポー町の人々』

神戸映画資料館 鈴木卓爾監督の新作『ポッポー町の人々』、とても気に入りました。雨の街頭がよい。路面電車がよい。薬屋と本屋がよい。とりわけ、どこか行き違った老若男女の出会いと別れが愉快でした。秀逸!